- 2022/06/03◇ 遺言の方式について
- 遺言の方式については、民法で定められていて、法律に定められた方式でないと無効となるので注意が必要です。主なものとしては、@公正証書遺言:証人2名以上の立会いのもと、遺言する方が遺言の趣旨を公証人の前で口述し、公証人がその内容を文章にまとめて、公正証書遺言として作成します。原本は公証人役場に保管されます。A自筆証書遺言:自筆の遺言です。証人は必要ありません。その全文、日付及び氏名を自書し押印します。ただし財産目録を添付する場合は、自書以外も可ですが目録の全頁に署名捺印が必要です。平成30年から法務局での保管制度がスタートしました。
- 2022/05/20◇ 遺留分に関する民法改正について
- 遺留分に関する法律は、2019年7月の民法(相続法)改正で変更になりました。遺留分が侵害された場合、取得した財産が遺留分より少なかった相続人は、他の相続人等に対して「遺留分侵害額請求」をする事ができます。(改正前は、遺留分減殺請求と規定されていました)今までの「遺留分減殺請求」の規定では、例えば相続財産が家のみだった場合、家を共有名義とする事も可能でしたが、「遺留分侵害額請求」では、遺留分はすべて金銭で請求されることとなり、遺留分に応じるためには、遺留分相当の金銭を準備しなければいけなくなりました。金銭をすぐに用意できない場合、支払いの猶予を求めることはできますが、最悪な場合は相続した家を売却せざるをえない事態の発生も想定されます。その為、
遺留分を請求された場合のことを想定し、生命保険なども視野に準備しておく必要があります。
- 2022/05/13◇ 遺言と遺留分(いりゅうぶん)について
- 自分の財産を誰にどれだけ残すかは原則自由ですが、民法では、相続人が最低限相続できる財産の取り分として、遺留分を定めています。遺留分の権利が保障されている相続人は、奥さまとお子さんとご両親です。(兄弟には権利はありません)遺留分の具体的な割合は、法定相続分の半分が基本です。
遺言書で、例えば「長男に財産の全額を渡し、長女には財産を一切渡さない」等の財産の分け方に偏りのある遺言書を作成しても、長女に遺留分を請求されたら、遺言書よりも優先されるため、遺留分相当の金銭は長女に相続されることとなります。遺言書がもめ事の原因になっては意味がありません。遺言書の内容は、遺留分にも配慮する必要があります。
- 2022/04/29◇ 5月のお休みのお知らせ
- 5月は、3日から5日までがお休みになります。宜しくお願い致します。
- 2022/04/29◇ 遺言の必要性について
- 遺言書の作成は相続人間の相続争いを防ぐために効果的です。遺言書が無い場合には、法定相続分の割合を基本にしつつも、具体的に誰がどの財産を相続するか相続人間で話しあい、全員が合意しなければ遺産分割をすることができません。実際生前には「兄弟仲は良いのでいさかいなど起きない」[奪い合う程財産はない]と言っていても、実際に相続が発生すると遺産分割をめぐってもめる事はよくあります。例えば、ご主人が亡くなり、奥様とお子様(兄弟)が相続人のようなケースでは、奥様が元気な内は比較的スムーズに遺産分割が進みますが、奥様(母親)が亡くなった後は遠慮が無くなり、揉める事は有りがちです。
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